阪急ブレーブス通信

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借金17からの逆襲「ブレーブス時代」を知る選手たちが見せた底力


2019年も開幕からまる2ヶ月。セパ共に負け数が勝ち数を大きく上回っているチームもありますが、思い出すのは1992年のオリックスです。この年も5月の時点で借金17を背負い、苦しい戦いを続けながらも、最後は3位に滑り込む底力を見せてくれました。
 

 
そこには阪急ブレーブスを知る時代の選手たちと、その伝統を受け継いでいた青波戦士の活躍がありました。
 

 
神戸移転1年目の1991年から1992年にかけて大きく変わったことの一つはブーマーの退団でしょう。代わりに右の大砲マルチネスと左のアベレージヒッターであるトーベが入団します。また、田口や鈴木など若い野手が入ったこともあり、91途中で南牟礼、91オフに熊野と実績ある選手が移籍します。
 

 
前年1991年、開幕ダッシュに大きく失敗し、5月末から巻き返すも結局3位に終わった反省をいかし、1992年は開幕からスタートダッシュを成功させたいと誰もが思っていました。
 

 
オープン戦では10試合を終わってホームランが2本と長打不足の予感はありましたが、全体的に大きな怪我人もなく順調に終えます。本来神戸で開幕する予定でしたが、この年から千葉移転をしたロッテに本拠地開幕を譲ります。
 

 
この初戦をエース星野が見事完封で飾ります。続く2戦目は阪急最後のドラフト1位伊藤敦が当時絶対的な強さを誇った西武に対してキラーぶりを発揮し、完封。石嶺の本塁打もあり、絶好の滑り出しを見せるかと思いました。
 

 
しかし、ここから投打がかみ合わず5連敗。近鉄戦では10-11と悔しい敗戦もありました。
 

 
4月から5月にかけて、抑えにまわった佐藤にうまくつなげる展開が作れず、また藤井が5月初旬に怪我で離脱し1992年は0本塁打で終えます。またマルチネスとトーベも本調子とは言えない状況が続きます。気が付けば5月後半で借金17で最下位独走と前年と同じような展開となってしまいます。
 

 
そこで大きな転機となったのが5/22からのロッテ3連戦。初戦で6連敗中のエース星野が開幕以来の完封勝利。それを主砲石嶺が4安打でアシストします。23日は酒井~野村~佐藤のリレーで完勝。24日は3-3の同点で迎えた9回裏、守護神河本から最近まで現役だった中嶋がセンターへサヨナラタイムリー。派手なガッツポーズで試合を決めました。
 

 
この3連戦がきっかけとなり、チームは好転します。27日には東京ドームで高橋智がホームラン3連発を放ち、以後チームの中心になりチームを引っ張ります。特にこの年はチームでのホームランが少なく、その中で高橋智の長打力は際立っていました。

 
(髙橋智選手に関する記事はこちら↓)
 

 
結局、この年は藤井の代役を勝負強い柴原を中心に村上・本西・山森など準レギュラー組がつとめ、いぶし銀の活躍を見せます。またルーキーでは何と言っても田口と鈴木(イチロー)が今後に期待を抱かせる活躍を見せました。助っ人として加入したトーベは前半こそ不調に苦しみましたが、後半はしり上がりに調子を上げて、最終戦で規定打席に達し結果的に打率リーグ2位の好成績を残します。
 

 
投手陣では、佐藤が先発に回ったあとの抑えは不安定でしたが、伊藤偉と野村が安定の活躍、後半の借金返済に大きく寄与します。
 

 
新入団選手の活躍が見られた一方、やはり勇者時代の選手の活躍無しにはここまで盛り返すことはできなかったでしょう。
 

 
今、負けがこんでいる球団には残念ながらすでに現役の阪急・青波戦士は在籍はしていませんが、これから交流戦や夏を迎えるプロ野球、まだまだ順位は変動していくと思って見守っていくのも楽しみの1つではないでしょうか。(K.G)
 
 

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